初めに
世界遺産というと観光資源として世界の共通言語として利用できるブランドとして機能しています。青森県にも日本では屋久島と並んで1993年に初めて登録されました。しかし、その知名度や観光客数については屋久島に大きく遅れを取っています。この原因について個人的に考察してみました。
白神山地 基本情報
場所は下の図に示します。
青森県側からは弘前市から約1時間ほどの距離でアクセス可能です。これは船を使用してアクセスしなければならない屋久島と比べると大きなアドバンテージだと言えます。
白神山地は屋久島に劣らず、観光スポットが多く、約170km2の面積に暗門の滝・高倉森、津軽峠・天狗峠・一ツ森峠、崩山、二ツ森、ブナ林散策道などがあります。このことから全てのスポットを一度に網羅するのは難しく、深く楽しむには何回かに分けて、異なる方面から遊びに来る楽しみがあります。
屋久島との比較
差が最も多い年度では10倍以上の差が生じています。
何故この様な差がついたのか。
それは観光資源同士の連携があると考えられます。
屋久島はメインの屋久島散策に加え、周囲の宿泊施設が充実しています。
またPRも積極的で売り込み上手だと言えます。
対して白神山地ですが、自然遺産としての質は屋久島に劣らないものの、宿泊施設が少ないです。故に白神山地に来て、自然を堪能することはできても、食や豪勢な宿に泊まったという記憶が弱く、ライト層のリピーターが少ないことが挙げられます。
PRや観光しやすさの差は検索ヒット数にも表れています。「屋久島、観光」と「白神山地、観光」を比較すると6,670,000対2,110,000と3倍の差がついています。青森県はこのことを認めて、白神山地の観光施設へ再投資を促す背策を取るべきですし、民間も競合が少ない市場とみて投資を行って欲しいと思います。
「ホテル、白神山地」で検索したところ上位にヒットしたサイトが以下の二つです。
この中で紹介されていて高級感があるホテルとして星野リゾート 界津軽がありましたが、住所が大鰐町にあり、白神山地に近いとは言えません。同じくアソベの森いわき荘も紹介されていましたが、こちらも岩木山の近くで白神山地の周りというわけではありません。
私ならこう考える観光戦略
ここからは私なり考えたアイデアの一案を書いていきたい思います。
まず、現状白神山地だけを売り込むのはかなり無理のある観光プランです。ですので、弘前の桜祭りや青森のねぷた祭りなど県外から観光客が流入する時にセットでPRするということを考えました。一度青森県に来てしまえば、白神山地まで行くのはそれほどハードルが高くありません。
また観光課などで写真などをインスタグラムなどにアップして映える写真を集めることで若者や外国人などこれまであまり興味を持って貰えなかった層に働きかけることも必要だと思います。
この二つの案はホテルを整備するよりは費用がかかりません。地方自治体はこの様な転んでもあまり痛くない観光促進策を行い、同時に民間に観光施設やグルメなどの開発を促し、リスクを取ってもらえる土壌を作ることが必要だと思います。
(恐らく青森県はアウガの件もあり、大規模な投資で赤字を作る事にはしり込みすることが予想されますし。。。これくらいが妥当な背策だと思います。)
参照データ
白神山地観光客数
屋久島観光客数
https://www.env.go.jp/park/yakushima/ywhcc/wh/arikata/5/171104-2.pdf
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