青森の寒冷な気候はスチューベンといったブドウ類の栽培に適しており、その生産量はリンゴの影に隠れながらも全国上位に位置しています。
そんな青森で育ったブドウを材料に近年では美味しいワインが作られています。
本記事では青森のブドウからワイナリーごとにどのようなワインが作られているのかまとめました。
青森のブドウ
青森というと真っ先に思いつく作物といえば「りんご」があると思います。りんごの栽培には冷涼で寒暖差があり、降雨量が少ない気候が適しており、青森や長野といったりんごの栽培地はこれらの条件を満たしています。
実はブドウの栽培にも寒暖差がある気候が適しており、降雨量が少ない方が甘みが増す傾向があります。このような背景から青森では鶴田村が冬ブドウ品種、スチューベン生産量日本一となっています。
下北半島でヨーロッパで生産されているピノ・ノワール等といったワイン向けのブドウ品種も栽培されていますが、栽培量でいうとスチューベンが青森で生産されているブドウのトップに入ってきます。
スチューベンは生食向き?ワイン向き?
ブドウは大きく生食向きとワイン向きに生産されています。割合でいうと生食2:ワイン向け8とワイン向けの方が生産量が多いです。
生食向けは種が無く、皮が薄い方が好まれる傾向があります。
一方ワイン向けは種が有、皮が厚い方がワインに独特の風味の元になるため、そのような品種が好まれる傾向があります。
スチューベンは糖度が18~20度と高く、特に一番甘い箇所は皮と果実の間と言われており、皮ごと美味しく頂くことができます。しかし、皮が特別薄いわけでもなく、種も入っています。
つまりスチューベンは一般的なワイン向け品種に数えられることはまれですが、ワイン向けにも使用できるし、生食で食べても美味しい汎用性に富んだブドウ品種といえます。
おすすめの青森ワイン3選
青森県のワイナリーは青森県で素材を育て、青森で加工する「Made in Aomori」な製品が揃っています。エリアも津軽、南部、下北からそれぞれ一つ選びました。
それでは早速見ていきましょう!
サンマモルワイナリー(下北ワイン)
店舗情報
住所 | 青森県むつ市川内町川代1−6 |
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営業時間 | 10:00~17:00 |
電話番号 | 0175-42-3870 |
定休日 | 年末年始 |
1998年、12本の苗木の栽培から始まったサンマモルワイナリー。
日本ワインコンクール2016では欧州葡萄赤ワイン部門で「下北ワイン Ryo Classic 2014」が金賞を受賞しています。
栽培している葡萄は、
赤ワイン用としてピノ・ノワール、メルロ、北の夢(山ぶどう×ピノ・ノワール)
白ワイン用ライヒェンシュタイナー、シュロンブルガー、ケルナー、シャルドネ
赤、白どちらにも使用できるスチューベンも栽培しています。
中でも「北の夢」はサンマルモワイナリー独自の品種で、寒冷な地域で栽培した場合に下がりがちな糖度も落とすことなく、酸味も効いたすっきりとした仕上がりになっています。
WANOワイナリー
店舗情報
住所 | 青森県北津軽郡鶴田町 大字鶴田字小泉335-1 |
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営業時間 | 10:00~17:00 |
定休日 | 月 |
電話番号 | 0173-23-5703 |
スチューベンぶどうの生産量日本一を誇る青森県鶴田村初となるワイナリー。
栽培品種は赤ワイン用にはキャンベルスアーリー、白ワイン用にはナイアガラという品種を使用しています。スチューベンワインは通常のブドウを使用したワインと比較し甘みがあり、飲みやすいのが特徴です。
商品名にもなっている「339」は鶴田町を通っている国道339号にちなんでいるそうです。
八戸ワイナリー
店舗情報
住所 | 青森県八戸市大字長横町12 |
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営業時間 | 13:00~20:00 |
定休日 | 日曜日 |
電話番号 | 0178-20-7807 |
八戸市南郷地区で栽培されているスチューベンから作られたワインを販売しているワイナリー。
栽培品種はWANOワイナリーと同様に赤ワイン用キャンベルスアーリー、白ワイン用にはナイアガラという品種を使用しています。
直営店VIN+ではワインを買うことはもちろんのこと、ワインと併せられる料理も一緒に楽しむことができます。
まとめ
青森県はリンゴに以外にもブドウの栽培、特にスチューベンの栽培量が多くトップクラスです。
そのブドウ加工品であるワインも近年多くのこだわりを持った事業者方の努力で非常に個性的で品質の良いワインが多数出てきています。
まだ青森ワインを飲んだことが無かったら、是非一度飲んでみて下さい。
参照サイト
りんご大学 おいしくて品質の良いりんごに必要なのはこんな気候
WINE OPEMER ワイン用のブドウと生食用のブドウの違いって?ブドウの種類についても知ろう
TOKYO WINE PARTY ワイン用ブドウの栽培に適した気候 3つの条件