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核エネルギーと商業利用 21世紀の核開発はどうあるべきか?

第二次世界大戦において広島、長崎で人類で初めて使用された核兵器は一瞬にして多くの命を奪い、そして放射能による後遺症を残しました。核エネルギーが兵器として利用されることは二度とあってはならないことです。

一方で核エネルギーは物理的に考えられる最も効率の良いエネルギー源になります。このことに目を付けた各国は核分裂を利用した原子力発電所の研究、建設を進めてきました。一方で発電所から発生する放射性廃棄物の処理方法は確立しておらず、大きな問題となっています。

本記事では核エネルギーの商業利用はどのようにあるべきか考えていきたいと思います。

 

 

放射性廃棄物の処理方法がない理由

何故放射性廃棄物の処理方法がないまま原子力発電所の建設、運営が進んでしまったのでしょうか。これは1940~50年頃、核エネルギーの研究が本格化した時代の科学者が後の時代に廃棄技術が確立するだろうと楽観していたことが原因です。研究が進むにつれて核分裂原子力発電の燃料として使用されるウランやプルトニウムの半減期は非常に長いことが分かりました。ウラン238などは半減期が45憶年です。地球が誕生した時期が45憶年前と言われていますから、如何に長い時間がかかるか分かります。

この様な長寿命核分裂物質の半減期を短縮する方法も研究されていますが、未だ実用化には至っていません。

核種名 核種名 物理的半減期
トリチウム 3H, T 12.3年
ウラン235 235U 7億年
ウラン238 238U 45億年
プルトニウム238 238Pu 87.8年
プルトニウム239 239Pu 24000年
プルトニウム240 240Pu 6561年
プルトニウム241 241Pu 14.3年

 

石油危機が原発普及のきっかけ

原子力発電は技術がありましたが、コストが既存の火力発電より高かったため当初は普及しませんでした。しかし、1973年、1979年の二度のオイルショックを契機に原油価格が急騰、商業的に原子力発電が利用可能な環境が出来上がりました。

図1に示す様に日本でも石油危機のあった1970年台以降から2011年の震災事故があるまで全電力の25~30%程を原子力で賄っていました。

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図1、電源別発受電電力量の推移 引用、エネ百科 きみと未来と。

巨額ビジネスになった核エネルギー

原子力発電所を建設するに当たり大都市圏は忌避されました。それは原子力発電所には安全確証が無く、人口密集地で事故があった場合のリスクが高いと判断されたからです。そこで建設地には戦後の復興に遅れた地方が誘致合戦を繰り広げ、1980年以降の原子力発電所建設のため巨額の税金が投入されました。建設地の自治体は雇用創出や核を取り扱うことの見返りとして多くの補助金など多額の恩恵を受けました。

「儲かるから原子力発電所を建設する」、この様な意識があったか分かりませんが安全性より商業的見返りを優先して日本各地に原子力発電所が建設されていきました。

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図2、日本の原子力発電所 引用、日本における原子力の平和利用のこれまでとこれから 資源エネルギー庁

 

震災以降、原子力発電は儲からないビジネスになった

日本での「儲かる原子力発電所」は2011年3月11日に終わりを迎えました。事故によりそれまでの安全基準では不十分なことが露呈し、電力各社は追加の安全対策や裁判費用が増えることになりました。また国、電力会社、自治体の不適切な資金の流れも明らかになりつつあり、この点は徹底的に追及されるべきだと思います。

www.jiji.com

 

私見:日本は核融合を研究することで安全保障上の利益がある

日本はエネルギー資源が少ないです。故に多くを輸入に頼らざるを得ない状態です。エネルギー資源を海外に頼っているということは海外情勢に内政も左右されるということです。そのため日本は自国でエネルギー自給率を向上させる研究を行い続けるべきだと思います。私はその選択肢の一つに「核融合発電」があると思います。

核融合原子力発電は従来の核分裂原子力発電と異なり以下のメリットがあると考えられています。

 

・放射性廃棄物が半減期の短いトリチウム等が主であること。

・核融合発電は燃料が尽きると自動的に止まる反応であること。

・燃料が比較的自給しやすいこと。

 

また核融合はまだ未確立の技術です。そこには多くの研究コストがかかります。しかし、研究コストがかかることは悪いことだけではありません。高度人材を雇用し、他分野にもブレイクスルーを起こせる可能性や関連産業の活性化に繋がります。そして、建設個所は地下深くに建設し、安全対策を徹底させます。

恐らくこの方法では儲からない発電になると思います。税金も莫大にかかります。しかし、発電事業自体で利益が得られなくても投入された税金で多くの雇用を生み、先端技術を育てることができます。電力を自給し、海外情勢に左右されにくくなります。この様に他への波及効果を狙って戦略的な核エネルギー研究が21世紀の日本に求められるのではないかと私は思います。

 

 

参考サイト

【1-2-7】 電源別発受電電力量の推移|エネ百科|きみと未来と。

地域からの戦後史再考ー福島を中心にー

日本における原子力の平和利用のこれまでとこれから|原子力|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁

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